院長あいさつ

6月あいさつ(2023年)
6月になりました。ライラックも盛りを過ぎ、いよいよ初夏の訪れ・・と行きたい所ですが、気温がなかなか上がらず、夜にはストーブを点けたくなるような寒さが続いております。花冷えが遅れて来たのでしょうか?

 今回は、世界を驚かせた2人の日本人について述べたいと思います。

 1人目は、南アフリカで行われた世界卓球女子で、早田ひな選手が、準々決勝で中国選手を破り、見事銅メダルを獲得しました。中国選手を破ってのメダル獲得は、実に58年ぶりの快挙だそうです。試合は7セットマッチで、お互いに3セットずつを取り合い、最終第7セットを迎えました。早田選手は先行したものの逆転され、10-8とマッチポイントを握られます。しかしなんとかデュースに持ち込みます。ここからは二本先行したほうが勝ちになります。ここでも中国選手が先行し、実に7回ものマッチポイントを握られますが、必死の攻防で凌ぎます。そして早田選手が3回目のマッチポイントを獲得した時、壮絶な撃ち合いの末に二本を獲得し、死闘に終止符を打ちました。この試合について、個人的に親交のある元全日本女子監督の近藤欽司さん(現サンリツ総監督)はこうお話しされていました。「早田さんは、毎朝納豆を食べて粘り強い食事のようで、最後の二本をしっかりと取り切りました。これが本当の二本人です。皆さんも頑張って立派な二本人になってください。」といつもの名調子でした。

 2人目は、お笑い芸人の、とにかく明るい安村さんです。日本では一発屋として記憶される中堅芸人ですが、イギリスの世界的オーディション番組のブリテンゴットタレントで大旋風を起こしました。私は彼の活躍に2つの驚きを感じました。ひとつは、英語が拙いに関わらず、審査員と観客のハートをガッチリ掴んだこと、もうひとつは特に欧米ではNGと思われた裸芸が受けた、ということです。このオーディションの優勝者は、ロイヤルファミリーの前で演技を披露することになっており、安村さんもそれを目指して渡英しました。しかし、日本で言えばパンツ一丁で天皇陛下の前で演技をするのと同じことなので、それが理由かどうかはわかりませが、惜しくも優勝を逃しました。しかし、これを見たほとんどの人は、ロイヤルファミリーの御前を裸で躍動する安村さんを想像するに違いなく、ロイヤルファミリーを見るたびに、パンツ一丁の日本人を思い起こすことになるでしょう。
 審査員問題に揺れる日本のお笑い界ですが、その答えも安村さんが示したような気がしました。

 連日の寒さと台風による気圧の変化のせいか、風邪をひいたり体調を崩す方が見られます。風邪症状がある場合は早めの受診と治療を、そして気象病には漢方が効く場合があるので、お気軽にご相談ください。

 写真は、お隣さんの敷地に飛来したクマゲラです。住宅地への特別天然記念物の登場に驚きました。


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5月あいさつ(2023年)
 ゴールデンウィークが終わり5月になりました。今年は色々な花の開花が早く、桜は早くも八重桜が満開、同時にライラックまで咲き始めています。早送りの開花ショーでまさに百花繚乱の年となりました。

 日本中を熱狂させた野球のWBCが終わり、日本のプロ野球が始まりました。北海道日本ハムは、新天地エスコンフィールドへ移転し、素晴らしいボールパークで新たなスタートを切っております。成績はなかなか厳しい状況ですが、日本随一の野球テーマパークは今後の日本野球の新しいモデルになるのではないでしょうか。札幌市民としては、札幌ドームの行く末が気になりつつ、一抹の寂しさを感じますが、新たな船出を応援したいと思います。

 先月の挨拶でロンドン旅行について書いたところ、患者さん達から、「1ヶ月滞在したことがある」「娘が留学していて訪れたことがある」「50年前に行ったが、掲示された写真をみたら全然変わっていなかった」「私の叔父が行った時代は船で渡航していた」などなど大きな反響を頂きました。皆さん異口同音に仰っていたのは、「とても良いところだった」ということです。私もそう感じましたが、どうやらイギリスは日本人の性に合っているのかもしれません。折しもウェストミンスター寺院で、チャールズ新国王の戴冠式がありました。映像を見ながら、国王はあそこに座るんだ!などと思いつつ、懐かしい思いで見ておりました。

 ゴールデンウィークはキャンプに行ってきました。最近はキャンプブームで、そもそもキャンプ場を予約することすら難しくなってきています。北海道のこの時期はまだ気温が低く、特に夜は震えるような寒さですが、皆さん物好きだなぁなどと思いつつ、たき火に当たりながら寒い夜を過ごしました。

 花粉症が猛威を振るった今年ですが、ようやく終わりに近づいています。しかし、冷たい風の続く日々で、風邪の患者さんが増えています。コロナは5類となりましたが、引き続き感染予防に努めながら、爽やかな北海道の春を楽しみましょう。

 写真は百合が原公園の満開のチューリップです。


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4月あいさつ(2023年)
 昨年の大雪の悪夢とは打って変わって、今年は雪が少ない上に、みつば町内会は排雪の順番が早く、例年になく早い雪解けとなりました。春の訪れも早く、スノードロップやクロッカスがいち早く顔を出して楽しませてくれています。しかし、同時に花粉の飛散も始まり、アレルギー症状を訴える患者さんが増えております。

 3月は1週間ほどのお休みをいただきました。私の娘がロンドンに留学しており、大学のイベントに参加するために渡英しました。コロナ明けの久しぶりの海外旅行で、しかもロシア上空が飛べないため、ソ連時代と同じ、アラスカ経由の航路でした。アラスカ上空では幸運にも見事なオーロラを見ることができました。ロンドンに着いて翌朝ホテルから出た瞬間、真っ赤な2階建てのロンドンバスが目に飛び込んできました。そしてノーマスクです。得も言われぬ自由を感じ、これまでどれだけ抑圧されてきたのかに気がつきました。ロンドンの人は皆、親切で礼儀正しく、社会に規律と安定を感じました。治安も良く、外国に来てこれほど安全を感じた国はありませんでした。女性陣はアフタヌーンティーとショッピングなので、私はほとんどが単独行動でした。ブライトンという港町に行き、サッカー日本代表の三苫の試合を見に行きました。FAカップという世界最古のカップ戦で、三苫も点数を決めて5-0で勝利、本場の最高の雰囲気を味わうことができました。終了後スタジアムのスポーツバーに行ったところ、地元民ばかりで最初はジロジロ見られましたが、色々話すうちに友達ができました。FAカップ決勝はサッカーの聖地ウェンブリースタジアムだぜ!というので、翌日はウェンブリースタジアムに言ってツアーに参加しました。FAカップのレプリカを掲げたり、ドレッシングルームやミックスゾーン、インタビュールームを見たり、入場するシーンまで再現してくれて、ピッチに入った瞬間は鳥肌が立ちました。長い通路には歴史的な写真がたくさん展示されていました。その中で唯一の日本人の写真を見つけることができました。サッカーなでしこジャパンです。W杯決勝を行ったのがウェンブリースタジアムだったのです。とても誇らしい気持ちになりました。他にも、定番のストーンヘンジやコッツウォルズ、バースなどにも行きましたが、詳しくは写真でご紹介したいと思います。とても印象深い国で、何度でも行きたいと思いました。

 さて、日本でもマスクの義務化が解除されました。帰国後すぐに回転寿司に入りましたが、板前さんたちはノーマスクで握っていました。人混み以外ではマスクを外す人も徐々に見受けられ、徐々にではありますが、コロナ前に戻りつつあります。私たちも自由を感じつつも、要所で気をつけながら、待ちに待った春を楽しみたいですね。花粉症の患者さんが増えてきております。早めの抗アレルギー剤の服用や点眼、点鼻が有効ですので、お気軽にご相談ください。

 写真はコッツウォルズの桜です。桜はどの国にも合いますね。


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3月あいさつ(2023年)
3月になりました。今年は雪が少なく、3月に入ってから一気に10度近い日が続き、順調に雪融けが進んでおります。悪夢のような昨年の道路コンディションと比べると、天国のようにさえ感じます。今年は市長選がありますが、札幌市民はどのような裁定を下すのでしょうか。

 今年も流氷を見に道東に行ってきました。これまでは流氷を陸や空(ドローン)から撮影するのが目的でしたが、今回は新たな楽しみが増えました。皆さん、流氷の天使と言われるクリオネをご存じのことと思います。このクリオネを捕獲できるという話しを聞き、それは是非自分でもやってみたいという衝動が抑えられなくなり、人から話を聞いたり、ユーチューブを見たりして作戦を立てました。オーソドックスな方法は、ウェーダー(胴長)を履いて、胸まで海に入り、長い竿付きの網で流氷の下をトロールする、というものでした。しかし、浅瀬で、風呂で使う手桶でやすやすと救っている動画を見つけたため、今回は簡単な装備で済む、長靴と手桶作戦で実戦に臨みました。場所は斜里町近くの砂浜で、流氷が上手い具合に溶けて浅瀬でも容易に流氷に近づけるこれ以上ないクリオネ日和、と1人砂浜でほくそ笑みんでおりました。喜び勇んで、手桶を持ちながら海に入って1時間・・・なんと大量のクリオネが・・・という夢は儚く、1匹のクリオネを捕獲どころか、見つけることもできず、結果は丸坊主でした。職員と、クリオネ捕獲を約束してきた手前、近くのスーパーで売っているという1匹2500円のクリオネを購入しようかとも思いましたが、プライドが許さず潔く敗北を報告するに至りました。今年はクリオネを天使だと思って甘く見たために辛酸を味わいましたが、来年は、ドライスーツとライフジャケット、カヤックなどフル装備で臨み、本気でクリオネに挑みたいと思います。捕獲できた際には、待合室に展示しますので、1年後ですが乞うご期待ください。
 
 ワールドペースボールクラシックが始まります。日本は北海道ゆかりのダルビッシュ選手や大谷選手などのスーパースターを擁し、世界一奪還を目指します。韓国と同組のため盛り上がること間違いなしです。皆さん、興奮しすぎないようにしながら日本を応援しましょう。


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2月あいさつ(2023年)
 2月になりました。今年の札幌の積雪量はそうでもありませんが、連日最低気温がマイナス10度を下回る厳しい寒さが続いております。東京でも雪が降る日が散見され、今年の寒波は全国規模のようです。

 今年こそは明るいニュースを期待しておりましたが、早くも悲しいニュースが届いてしまいました。2月6日にトルコ南東部とシリアにかけてマグニチュード7.8の大地震が起きたのです。このニュースを知ったのは、テレビではなくスマホのSNSにおいてでした。突然、大きなビルやマンションが次々と崩壊、倒壊する映像が流れ、「アッラーフ・アクバル!」と恐怖の雄叫びをあげながら逃げ惑う群衆の映像が流れてきました。最初は映画か何かの映像かと思いましたが、関連動画を見ながら、コメント欄を見ていると、現実にトルコで起きていることだということがわかりました。これは大変なことだ、と思いながらテレビをつけて詳細を知ろうとしましたが、しばらくはほとんど何のニュースもありませんでした。ただ日常のエンターテイメントとバラエティ、そしてニュースはルフィー事件に関わることが延々と流れていました。この件で、私は2つのことを感じました。
 
 1つ目ですが、現時点で亡くなった方は2万人以上、被災者は2000万人以上と言われており、日本の東北大震災の被害を既に上回っている悲惨な事態となっています。おそらく地震大国日本と比べても、恐ろしい規模の地震だったに違いありません。しかし、同じ地震が日本で起こったら、こんなにも多くの被害と犠牲がでたでしょうか?これまでの震災の数々を思い返すと、おそらく答えは否でしょう。それは、地震の巣の上に住むと言われている私たちが長年舐めてきた辛酸の歴史から学んだ科学技術に基づく耐震建築の進歩があるからこそだと思います。現在、昼夜問わず、勇敢なトルコやシリアの人々が救助にあたっており、多くの命を救っている映像もまたSNSでたくさん流れており、人間の勇気と偉大さを目の当たりにします。しかし、願わくば、このような事態にならないように、次こそは耐震建築を強化し、大切な命を守ることを願わずにはいられません。日本の技術と援助が今こそ役立つ時ではないでしょうか。
 
 2つ目ですが、この大惨事に対する日本のメディアの扱いの少なさです。本来であれば、直近では世界的な自然災害を被った日本こそが大きな関心を示し、迅速に援助を行う立場ではないかと思います。しかし、実際は、この件に対しての情報量はマスコミよりも、スマホから流れてくるSNSの映像と現地からの情報が圧倒的に多いのです。関心がないのか、情報ソースがないのか、あっても視聴率につながらないから流さないのかわかりませんが、マスメディアの存在意義について考えてしまう出来事でした。

 トルコは世界の中でも大変な親日国として知られています。それは1890年(明治23年)の紀伊半島沖でトルコの軍艦エルトゥールル号が遭難し、住民が懸命な救難活動を行なって以来、両国には友情が続いております。1985年のイラン・イラク戦争では、イランから脱出できなくなった215名の日本国民を、トルコ政府は救援機まで派遣して救ってくれました。この時、トルコ全権大使ははっきりとこう言ったそうです。「エルトゥールル号のご恩返しをさせていただきましょう」。トルコは約100年間、恩を覚えていてくれていました。さて、私たちはどうでしょうか?

 5月にいよいよコロナが2類から5類相当になることが決定しました。公費負担はしばらく残るようですが、コロナワクチンは自費になる可能性があるようです。詳細が分かり次第、情報をお伝えしたいと思います。立春が過ぎ、雪まつりが終われば、冬将軍の勢力が弱まります。雪かきで体を鍛えながら健やかにお過ごしください。

 写真は冬の千歳川です。吹雪が収まると極上の夕焼けが姿を現しました。


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1月あいさつ(2023年)
 新年あけましておめでとうございます。今年は積雪のペースが早く、白石区はそうでもありませんが、同じ札幌市内でも北区や東区、とりわけあいの里では例年より多くの積雪があり、初冬から雪かきに追われていると聞きます。あらゆる現象が温暖化に帰結するのかどうかは、もはや素人にはわかりませんが、今年も右往左往しながら頑張って参りたいと思います。

 2020年1月に日本で最初のコロナ感染者が報告されてから今年で4年目を迎えました。第一次世界大戦時のスペイン風邪が約3年で終息しており、今回はm-RNAワクチンという最新鋭の技術が登場したため、もっと早く終息するのではないかと期待しておりましたが、残念ながら日本の現実は厳しいものとなっております。しかし、世界では幸か不幸か多くの人々が感染した後に、より強固な感染免疫を獲得しており、日本以外の国々はでほぼマスクなしの通常運転に戻っているようです。日本ではワクチン免疫が大半でしたが、第8波を迎え多くの方が感染免疫を獲得しつつあり、いよいよ2類相当からインフルエンザ並みの5類相当への引き下げも時間の問題と思われます。

 思えば、コロナ禍は多くの孤立と分断を生み、私たちはこれまでに経験したことのない特殊な社会情勢を生きることになってしまいました。多くの苦渋を味わった一方で、在宅勤務やウェブ会議という新しいライフスタイルが生まれました。もはや完全にコロナ禍前に戻ることは考えづらく、それぞれの立場で生き方の多様化が進んで行きそうです。昨今はSDGsで、ジェンダーフリーが進み、性別の概念も多様化しております。いずれ紅白歌合戦も、心電図の端子並みに、紅黄緑茶黒紫白のように多くの組み分けが必要になるかもしれない、などと思いながら、大晦日を過ごしておりました。皆様にとって、ご多幸あふれる年になりますように。

 コロナワクチンも5回目を迎え、当クリニックでも今月から接種を開始致します。発生当初から比べると重症化率は低下し、ほとんどの方が軽い風邪程度で治っております。しかしながら、基礎疾患のある高齢者や免疫低下状態の方達は引き続き注意が必要ですので、ご希望の方は受付までお知らせください。

 写真は、冬の千歳川です。私は冬もカヌーを漕いでいますが、特に冬の美しさは格別で、誰もいない絶景を独り占めしています。



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12月あいさつ(2022年)
 気づけば師走になり、雪のなかった冬も極寒低気圧の訪れで、あっという間に雪景色になってしまいました。雪は数日経っても消えず、いよいよ雪かきのシーズン到来でしょうか。

 11月からサッカーW杯が始まり、サムライイレブンが熱い戦いを見せてくれました。日本は今回が7回目の出場で、これまでの最高位のベスト16を超える成績を期待されカタールに乗り込みました。しかし、当初の前評判は低く、大会直前まで森保監督の采配には常に厳しい批判がつきまとっていました。森保監督といえば、1994年W杯アジア最終予選で、キングカズこと三浦和良擁する日本代表のメンバーの1人で、誰もがW杯初出場を確信した残り数秒のロスタイムにまさかの同点ゴールを決められ出場を逃した、いわゆる「ドーハの悲劇」の生き残りです。当時のNHKのテレビ解説を務めていたのが、岡田武史氏と、田嶋幸三氏でした。当時、両氏は衝撃的な敗戦に絶句し、岡田氏は涙ぐみながら選手の健闘を讃え、田嶋氏は将来を見据えた強化の重要性を訴えていました。それから28年の時を経て、岡田氏は2度の日本代表監督を務めた後、再び解説者として、田嶋氏はJFA会長として、そして選手だった森保氏は監督として、ドーハのあるカタールに戻ってきました。今回の大会は、ベスト16突破を目指すこと以上に、悲劇を歓喜に変えるという大きな責任を感じていたはずです。

 ところが、日本の予選グループには、優勝経験国のドイツとスペインがおり、誰もが予選リーグ通過は難しいと考えていました。しかし、ご存じの通り、日本はドイツとスペインに歴史的な番狂わせを演じ、まさかの首位で決勝トーナメントに進出しました。海外からは、「侍イレブンの躍進」と驚きを持って伝えられ、個性豊かなサムライたちが躍動しました。私は、彼らの戦いを見ながら、黒澤明監督の「七人の侍」を思い出していました。「ブラボー!」と絶叫する長友選手は菊千代を、堂安選手は若侍を、三苫選手は剣の達人の久蔵を連想し、そして森保監督は、温厚な大将の勘兵衛そのものでした。侍イレブンは、残念ながらベスト16で敗退しましたが、力の限りを尽くした姿は、我々国民に勇気と大きな喜びを与え、文字通りカタールを歓喜の地に変えてくれました。戦いを終えて三人になった侍が見た光景は、笑顔で田畑を耕す農民たちの姿でした。私たちも、4年後に向けて、それぞれ自分の持ち場で、笑顔で過ごしていきたいものです。

 コロナの感染者増が続いております。しかし重症化率は極めて低くなり、実際はインフルエンザかそれよりも軽症の患者さんがほとんどです。国も、ようやく2類相当からの引き下げを検討し始めており、ついに長いトンネルから抜け出せそうです。来年は良い年となることを願って、皆様、良いお年をお迎えください。

 写真は虎杖浜のアヨロ海岸です。遠浅の地形が作る優しい波と夕日のコラボレーションが美しい場所です。


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11月あいさつ(2022年)
 気がつくともう11月、すっかり日が短くなり、札幌の日没は午後4時15分くらいになってしまいました。1年で最も日が短い冬至まであと1ヶ月半、紅葉もほぼ終わりを迎え、間もなく白い妖精が舞い降りるでしょう。

 今年はコロナがパンデミックとなって3年目、世界中でコロナワクチンが接種され、いよいよ明るい未来が見え始めたと思ったら、まさかのロシアによるウクライナ侵攻が勃発。コロナで四苦八苦しているところに、新たにエネルギー問題と食糧問題が加わりました。物価は欧米では10%近く、デフレの日本でさえ2-3%上昇しました。イギリスでは電気料金がなんと昨年の4倍に跳ね上がったという記事を見て、驚きと同情を禁じ得ませんでしたが、つい最近我が家にも電気料金改定の知らせが届き、2倍になっているのを見て目の玉が飛び出ました。こうしたエネルギーの高騰はしばらく続くものと思われ、日本ばかりでなく、世界中の人たちが寒い冬を前に不安な思いでいるに違いありません。地球には、未だ石油や天然ガスなどの化石燃料は十分に埋蔵されており、加えて太陽光や風力発電などの技術もあります。奪い合うからこそ足りなくなるのであり、歴史的にも紛争の原因であり続けています。残念ながら、人類は未だに野蛮で、お互いに分け合い、助け合いながら平和な世界を築ける精神レベルにないようです。

 政治、経済ともに見通しが暗い時代ですが、人生はそればかりではありません。ファイターズやコンサドーレ、レバンガの活躍に心躍らせ、毎朝大谷翔平選手の朗報に喜び、ゴルフ女子プロ選手のメジャー制覇に感動したり、もしくはご自身の趣味に没頭し楽しんでおられる多くの患者さんを知っています。文化、芸術は政治経済とは別物であり、歴史を通してより普遍的に残るものです。そういったものに触れながら、明るい年越しをしたいものです。

 インフルエンザワクチン接種がピークを迎えております。12月末まで接種を行いますので、まだお済みでない方は受付までご相談ください。コロナワクチンは1月以降に予定しておりますが、準備が整い次第ご案内いたします。コロナ感染は拡大しておりますが、幸いにも軽症で治る方がほとんどです。恐れすぎずに、これまで通りの感染対策をしながら、暖かくしてお元気にお過ごしください。

 写真は洞爺湖の朝陽と紅葉です。早朝の洞爺湖は水面が鏡のように美しく、鳥の囀りが耳を楽しませてくれました。


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10月あいさつ(2022年)
 10月になりました。コスモスも盛りを過ぎ、ついに花の季節は終わりを迎え、いよいよ美しい紅葉のシーズンになってきました。気温も一気に一桁台まで落ち、夜はストーブ、外出時はコートが必要になってきましたね。

 皆さんご存じの通り、私はカヌーをするので毎週のように川や湖に出かけて写真を撮っております。昨年、友人に連れられて初めて北海道の海でカヤックを体験し、その魅力に嵌ってしまいました。中でも、院内で写真を紹介しておりますが、積丹の海の美しさは筆舌に尽くしがたいものであり、ハワイや沖縄でカヤックをした経験がありますが、そうした観光地と比べても同等、もしくはそれ以上の美しさだと感じました。特に積丹岬の入り組んだ奇岩の入江は、まさに積丹ブルーが続く碧の海廊の如しで、天国かと思うような光景でした。しかし、海は川や湖と違い、スケールが大きく、一旦天候が変わると、即命の危険につながります。ですので、より周到な準備と慎重さが求められます。先日はちょっとだけ風のある日に行きましたが、想像以上の波とうねりがあり、岬でのカヤックは断念。余市あたりは波が小さかったので、ローソク岩上陸を目指し漕ぎ出しました。しかし漕ぎ出すと、波は小さいものの、うねりが1-2メートルあり途中で恐くなって引き返しました。自然に身を委ねると、天国を感じることもある一方で、地獄の入口を感じることもあります。人間のちっぽけさを思い知る瞬間であり、喜びと無情は同じ場所にあるのではないかと感じたりもしました。

 先日、早朝に北朝鮮からのミサイルが東北上空を飛び、けたたましいアラートで驚いた方も多いと思います。患者さんの中には、「いやー、今朝の地震はこわかったねぇ」とおっしゃった方もいらっしゃいましたが、本当に恐いのは自然よりも人間の方かもしれません。同じ地球という場所に住んでいるのですから、願わくば、核戦争などの悪夢よりも、桃源郷のような世の中になって欲しいものです。

 10月12日からインフルエンザワクチンの接種を開始致します。当クリニックに受診歴のある方の全員分を確保しております。ご予約は電話もしくは受診時にお願い致します。いよいよウィズコロナの時代になり、マスク規制も緩和されつつあります。美しい紅葉を楽しみながら、健やかにお過ごしください。


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9月あいさつ(2022年)
 9月になりました。夏の終わりを迎え、紫陽花が姿を消し、芙蓉の花も盛りを過ぎ、コスモスの季節となりました。暑かった夏も終わり、再び過ごしやすい北海道の初秋がやってきました。

 世界ではインフレが止まらず、アメリカでは7〜8%、デフレの日本ですら2〜3%の物価高となっています。先日、物の高さに驚いたことが2つありました。1つは積丹の美国でのことです。本州から来た友人とウニ丼を食べに行ったのですが、その値段を見て度肝を抜かれました。数年前まではバフンウニだと7000円程度だと記憶し、それでも十分高いと思いましたが、今回はなんと1万5000円という信じがたい値段になっていました。安い方のムラサキウニを友人に奢ってもらい事なきを得ましたが、もはやウニ丼は高値も高値、はるか高嶺の花になってしまいました。
 
 2つめはニセコに行ったときの事です。コロナ前のニセコは外国の富裕層が大挙して押し寄せ、不動産を始めレストランなど物価が軒並み上がっておりました。しかし現在は閑散としており、物価も下がっていると聞いたため、新しくできた外資系ホテルのラウンジで軽食をいただきに行きました。入るなり、ステージ上ではウッドベースとフルートの生演奏、そしてウエイトレスは外国人で英語のみの対応でした。ちょっと嫌な予感がしましたが、ラウンジなので大丈夫だろうと、フィッシュアンドチップスとラザニア、デザートと飲み物を頼みました。会計ではそれなりに覚悟していたのですが、予想の2倍の価格を告げられ、衝撃を受けました。

 アメリカでは給料も上がっているようですが、それ以上に物価が上がり生活苦を訴える人が増えているそうです。加えて人手不足が深刻で、時給4000円でも働き手が見つからない業種もあるそうで、今や世界はかつてない経済環境に置かれているようです。できることは限られていますが、とりあえず、ニセコのホテルと積丹にウニ丼を食べに行くときは、奢ってくれそうな友人を探して行こうと思います。

 コロナの第7波が長く続いております。幸いにも重症化率は低いままで、政府は、海外からの入国制限の緩和、陽性者の全数把握の中止などが検討、実施され、いよいよウィズコロナ社会に向かって進んでおります。引き続き感染対策を続けていただき、もし風邪症状がある場合は、かかりつけ患者さんであればPCR検査ができますので、いつでもご相談ください。

 写真は厚岸町付近の別寒辺牛川の夕景です。広大な湿原の中にあり、カヌー下りをしながら太古の自然を楽しめます。


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