院長あいさつ

 

3月あいさつ(2026年)
今年の札幌は雪が多く、寒い冬でしたが、3月に入ってからは急に温度が上がり、あっという間に雪が溶けて春めいてきました。ようやく除雪の労からも解放され、いよいよ運動ができる季節を迎えますね。

 2月は冬季五輪に沸いた月でした。日本勢は大活躍で、史上最多の24個ものメダル、うち金メダルはなんと5個も獲得しました。前回同じイタリアのトリノ大会では荒川静香選手の金メダルたった1個だったのを考えると隔世の感があります。なかでもスノーボードは金メダル4個を含む合計9個の大躍進で新たな日本のお家芸になりました。

 今回のオリンピックでは名シーンがたくさんありましたが、私の印象に残ったことを紹介させていただきます。
 それはフィギュアスケートアメリカ代表のアリサ・リュウ選手のことです。彼女は「金メダルはいらないの」と公言し、ただひたすら楽しく滑ることが目標だと話していました。とはいってもどんな選手もメダルをかけた試合では緊張は避けられないはずです。しかし、彼女は実に楽しそうにフリーを滑り終え、どんな選手よりも観客を魅了しました。金メダルのかかる最終滑走の中井亜美選手の得点が出た瞬間、自分が優勝したことよりも、中井選手の銅メダルを一緒に祝福していました。無欲の勝利とは言いますが、無欲で厳しい練習に耐えられるわけもなく、どうしたらこのような心理状態になれるのか、とても不思議に感じました。しかし彼女の生い立ちを見ると、なんとなくその秘密がわかるような気がします。父親は中国人の弁護士で、天安門事件の後にアメリカへ亡命、その後卵子提供による代理母から生まれたのがアリサ選手です。北京五輪では中国当局からの監視を受けつつ6位入賞。その後引退しエベレスト登頂や大学入学を経て現役復帰、そして今回の快挙となりました。「私には、金メダルを取れなくても、何も失うものはないの」という言葉を聞いて、なるほど、と思いましたが、実は私たち全員にも当てはまることなのかもしれない、少なくともそう考えた方がアリサ選手のように、結果にこだわらずに、やりたいことにチャレンジしながら楽しく生きられるのかもしれませんね。

 熱いオリンピックが終わったと思ったら、すぐに熱い野球のWBCが始まりました。日本は3戦3勝で東京プール首位。アメリカでの決勝トーナメント進出へ向け順調な経過です。私たちも徐々に体を動かして健やかに楽しく春を迎えましょう。

 写真は登別のアヨロ海岸の海です。コバルトブルーの海に魅了されました。


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