院長あいさつ

 

7月あいさつ(2019年)
 7月になり、ようやく爽やかな北海道の夏がやって来ました。木々の緑もますます色を増し、鳥たちのさえずりも夏の到来を喜んでいるかのように、美しく響いています。

 6月は天気こそ悪かったですが、私にとっては印象深い出来事が多く、忘れられない月となりました。その中のいくつか特に心に残ったことを紹介致します。
 一つ目は、スペインはバルセロナからお越しいただいたバイオリニスト、アドリアーナ・アルカイデさんが当クリニックで演奏してくれた時のことです。即興で歌ってくださったのですが、歌い始めて間もなくのこと、なんと当デイサービスの利用者さんが一緒に歌を口ずさみ始めたのです。私は内心ヒヤヒヤしましたが、アルカイデさんは戸惑うどころか、とびきりの笑顔でこれに応え、歌い続けました。利用者さんも一緒に続いています。そしてなんとそれがうまいこと倍音になって、とても良い感じにハモっているのです。かつてこのようなスペイン語と日本語の即興音楽はあったでしょうか?さらにこれに加え、不思議な電子音がうまく調和し、なんとも前衛的な芸術音楽が繰り広げられたのでした。私は、最初その電子音の音源がわからなかったのですが、すぐに補聴器のハウリング音だということがわかり、まさにここでしか起こり得ない奇跡だったことに心底感動しました。コンサート終了後には、お客さんから「涙が出そうなほど感動的な瞬間でした」とのお言葉をいただき、こうしたコンサートを続けてきて本当に良かったなと思いました。
 二つ目は、某観光地でハンマーダルシマーを演奏していた時です。大阪から来たというご婦人が、何か日本の曲を、ということで、私は「浜辺の歌」を演奏しました。「ご旅行ですか?」と聞くと、恩師だった方の墓参りとのことでした。そして、そのご婦人はこう続けたのです。「生前、恩師には何もしてあげられなかったのです。せめて、あなたの曲が天国に届きますようにと願いながら聞いておりました」と手を伸ばし、空を見上げながら仰ったのでした。私は、一瞬絶句しつつも「届くと良いですね」というのが精一杯でした。自分の演奏が人の思いに乗った初めての経験で、非常にうれしくも感動的な出来事でした。
 三つ目は、ハンマーダルシマー全米チャンピオンのジョシュア・メッシック氏との思い出ですが、紙面の関係上、次回にとっておきたいと思います。お楽しみに。

 これからは気温も上がり夏真っ盛りとなります。最近は異常気象のせいで、酷暑の日も予想されますので、水分補給や扇風機やクーラーのあるところで体を冷やすなど、熱中症に気をつけながら、お元気で北海道の夏を楽しみましょう。

 写真は、千歳川最上流の景色です。知られざる絶景ポイントです。

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